言いたい言葉伝えたい気持ち



昼間の強い光が、優しく光出す僅かな時間。

そんな光に照らされて建物の中から
少年、少女達が別れを告げたり楽しそうに会話しながら
建物を後にし始める中、
オレンジ色に染められた教室に一人少女が残っていた。

人工的な照明は付けず、夕日の光を頼りに
手に持っていた小説を読んでいると出入り口の扉から
名前を呼ばれ振り向いて見ると顔見知りの少年が立っていた。

「昭栄?どうしたの?」

大きな体と比例した高い身長に目が悪い為に
黒ぶちなメガネをかけ、服装はツメ入りの学生服を着ていた。

を迎えに来たとよ!」

無邪気な笑顔での質問に答えを返した。

「クラブは?」

「今さっき終ったちゃ。だけん、もしかしたらが教室で
 本を読んどる思って迎えにきたとね!」

「ご足労をお掛けしまして申し訳ないです。」

昭栄の言葉に読んでいたページにしおりを入れ閉じ
机にかけてあったカバンの中にしまうと本を持っていた手
にカバンを持ちドア付近で待っている昭栄の元まで
歩いているとお互い目を合わし微笑み合い
オレンジ色に染まった教室を後にした。

「明日も晴れだねぇ〜」

先ほど出た教室同様オレンジに染まった空を
見上げ言葉を言うと

・・・・俺、に言いたい事があるとね」

何時もの元気な声とは違いどこか思い詰め強張った
声に何事かと思いは空から自分より高い位置にある
昭栄の顔を見

「どうしたの?何か悩み事でもあるの?
 私で良かったら相談にのるから!」

中学校に入って以来元気な姿と大きな声の昭栄しか見た事が
ないは驚き、早口で言葉を紡ぐと

「悩み事じゃなか・・・・俺、の事が・・・・・」

今まで見た事が無い真剣な表情と声にも緊張し
昭栄の言葉を待っていると、横を通っていた車のエンジン音に
かき消され最後まで聞き取れず

「昭栄・・・・・悪いんだけどもう1回言っても貰えないかなぁ・・・」

言葉に繰り返しをお願いするがガックリと肩の力を落した
姿の昭栄に無理をさせる訳にもいかず
この日は無言のまま2人は別れお互い帰宅をした。

「その日以来、昭栄の様子がおかしいのですが
 カズさんにヨッさんはどう思いますか?」

話があると言われたものの車のセイで聞き取れなかった日
以来、昭栄はいつも通りの元気さを見せているものの
どこか落ち込んでいる様にしか見えない
お弁当の時間を使って3年の功刀一と城光与志忠に
昭栄の事で相談ので聞いて欲しい
と、声をかけ3人でお弁当を食べていた。

「で、俺らにどげんしろと言うとね」

「いえ、どうしろと言う事ではなくクラブの時の昭栄は
 元気なのかぁ・・・なんて思いまして・・・・」

ツリ目で近寄りがたい雰囲気を持ち
今もメンドクサイと言う雰囲気を出している
カズに言葉が足りなかったと
恐れる事無く言葉を付け足す
今まで黙って話しを聞いていた城光が
質問の答えをくれた。

「多分、が見とる昭栄と同じだけん
 よく、カズに怒鳴られとる」

教室の窓から時々見ていると昭栄は良くカズに
注意されている。
カズの事を知らない人が見たら怒っていると思われても
仕方ない声と言葉の為、勘違いされがちだか
サッカー初心者の昭栄がカズの注意するのは当たり前の事
だが、いつも以上と聞き城光に言葉を返す。

「いつも以上にですか?」

「あぁ」

の質問に声と共に首を動かし頷く

「そうですか・・・・・体調が悪いのかなぁ・・・・」

溜息を付きながら視線を下げ地面を見ていると
遠くから名前を呼ばれているのか
何処からとも無く風に乗って自分の名前が聞こえ
下を見ていた視線を上げカズと城光の顔を見ると
2人共1点の方向うぃ見ておりもつられる様に
2人と同じ場所に視線を向けると
ダレかが向って走ってくる風景が見えた

次第に大きくなってくる姿と音にダレか解り
は笑顔で到着を待っていると
真剣な表情での前で立ち止まると

!俺、の事が好きちゃ!」

耳が痛くなる程の大きな声で告げられ
いきなりの言葉には暫く呆けていたが
数十秒後に昭栄がナニを言ったのか理解し
微笑みながら

「うん。私も昭栄の事が好きだよ」

の言葉に昭栄が喜びの余り両手を上げ
はしゃいでいると

「あ、カズ先輩もヨッさんも好きですから
 安心して下さいね」

昭栄が乱入して以来、傍観者として黙って様子を見ていた
カズと城光にも話が振られると
カズは溜息を付き、城光は苦笑しながらの微笑んでいる姿を
見ていると、

「カズさん!ヨッさん!今から俺のライバルたい」

2人に指を指し大声で宣言をすると
砂煙が起こりそうな程の速さでその場から走って離れて行った。

「いったいなんだったのでしょう・・・・・・・」

昭栄の言葉の意味を把握出来なかったは呆然と
昭栄が走って行った方向を見つめ呟いた。

両者の天然ぷりに呆れどうしょうも手が付けられない状態に
カズは鬱陶しいそうに眉間にシワを寄せため息を付いていると

「まぁ、その内解るたい。俺らもそろそろ戻らんと遅刻するとね」

先ほどまで苦笑していた城光がに教室に戻る様に
促すと、持っていたお弁当をガバンの中に詰め
2人に礼を言って1人教室に戻っていった。

「どうしょうもない程の天然同士やな。
 どけんしたらあんな直球な言葉を聞き間違えるとね」

怒っているのか呆れているのか判断しにくいカズの声に

「まぁ、やけん聞き間違いはしたかなかと」

同情の様な諌めとも言える様な城光の言葉に

「確かに・・・だけんアイツも報われんヤツとねぇ」

どこかで、自分の言葉が通じなかった事に
落ち込んでいるかもしれない昭栄にほんの少しだけ同情しながら
カズと城光も自分達の教室に戻って行った。

「どげんしたらに俺の気持ちが伝わるとね!!」

狭い更衣室として使われている部屋で両手で頭を押さえ
叫んでいる昭栄の背後に立ったカズが背中に当たる様に
昭栄にケリを入れると

「せからしか!!終った事を何時までも根に持つとはなんね!」

昭栄より小さな声だったにも拘らず迫力が入っていた為
ソレまで叫んでいた昭栄は大きな声を出す事を止め

「そげん事言ったかてアノ言葉で伝わらんかったら
 俺はどげんしたら良かとですか・・・・」

呟く様に小さな声でカズに言葉を返すと

「そげん事、俺が知とうと訳なか!」

切り捨てる様な言葉と態度に

「カズさん酷とか〜」

「なんとでも言うとね」

言葉の意味を正しく使われず
2人並んで更衣室を出ると先に集まっていた部員達と
合流し走り出していった。

長距離マラソンから始まったクラブは日か落ち
ボールが見えなくなるまで続けられ
部員達は持っている体力を全て使い切り
くたくたになり再び更衣室に入った時
疲れを感じない大きな声が部屋中に響いた

「カズさん、俺決心したとです」

「あぁ」

握り拳に気合の入った言葉を言う昭栄とは反対に
気の抜けた言葉で返すカズに構わず昭栄は力説をし始めた。

「明日から、と会ったら
 大好き
 と言いまくります!見といて下さい。
 男、高山昭栄絶対やり遂げたるですたい」

「そうか・・・ま、頑張るちゃね・・・・・」

昭栄の言葉に呆れ果て感情の入っていない言葉を返すと

「はい!!」

周りで聞いていた部員達はにほんの少しだけ同情しながらも
昭栄に頑張れと心の中で応援しながらも
出来るだけ現場に居合わせない様に心がける事を誓い
今だ力説している昭栄と呆れて話の半分も聞いているか解らない
カズを残し帰っていった。

男、高山昭栄が宣言した次の日

朝練の始まるほんの数分前に昭栄はと出会い

「おはよう!俺の事が好きとね!!」

宣言通り実行した昭栄に
部員達は心の中で拍手を送った。

「おはよう昭栄。私も昭栄の事大好きだよ!」

笑顔で返した言葉に昭栄は舞い上がり
その日の練習は何1つ習得するどころか
無駄に終って行った。

ソレからも、教室、廊下、出会った所で
昭栄は好きと言いも笑顔で返す日常が始まった。

の返事を聞いては有頂天になり練習に身が入らずいる
昭栄がのちにカズから怒鳴れるのだった。





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                 すみません!!(土下座
                 本当にすいません・・・
                 
                 何と言いますか、素敵なリクエストを頂いたのに
                 私がオカシイばかりにこんなモノになってしまって・・・・・
                 しかも出来上がるのが遅くなってしまい
                 本当に申し訳なくて頭が上がりません・・・・・
                 リクエストを下さいました杏子様
                 本当に申し訳御座いません・・・・・
                 
                 杏子様から頂いたリクエストは
                 頑張ってヒロインちゃんにアタックしている昭栄
                 との事でしたが如何だったでしょうか?
                 なんだかカズ先輩が昭栄さんより多く出ていた気が・・・・

                 こんなので良かったら貰ってやって下さいませ!

                 5000番を踏んで頂きありがとう御座いました(礼)